ごあいさつ
麻酔科医としての挑戦ブログ(哲弥先生)
カテーテルの信頼性Part3
信頼性のあるカテーテルを挿入するための技術として、
下記のようなCSEA針で
トレーニングを積んだかどうか
というのが大きいと思っています。
(ホームページ無痛分娩のところをご参照ください)
私が現在、麻酔科として勤務している病院では、
何故かこのCSEA針の使用に関してとても寛大です。
(針のコストがかなりかかります)
下記は産科麻酔学会の月間産科麻酔のところから部分的に抜粋しています
今年度から、麻酔科専門医かつ色々資格のある常勤で
こられている先生と先日話をした際に、
ここは日本一、CSEA針を使わせてくれる病院ではないか
と冗談交じり?に喋っていました。
今まで、現在の病院にくるまで麻酔科で
硬膜外麻酔をかけてきたけど
CSEA針を使用したことがない先生もいらっしゃいます。
16Gの硬膜外麻酔針と、27Gのペンシルポイント針を
組み合わせた構造になっています。
僕も病院の寛大さに甘えて、
この針をおそらくここ数年、院内の誰よりも?多用し
使わせてもらいました。
このCSEA針の難しいところは、正中(ど真ん中)を
捉えないとなかなか上手くいかないということです。
こういったトレーニングを受けているかどうか
というのは、非常に大事なことだと思います。
カテーテルの信頼性Part2
現在のカテーテルは
柔らかく教科書に載っているように、
自分が思ったよりも頭側にまっすぐには行きません。
これは、カテーテルの位置を自分や
ベテランの麻酔科医、硬膜外麻酔後のレントゲンで
何百例と見直した結果、その結論に達しています。
まっすぐ行くのは、理想的ではありますが
それよりも大事なのは、
カテーテルが血管内やくも膜下腔というところに
迷入することが、ごくまれにあり
その状態に早く気づけるかどうかというところです。
(もちろんすぐに抜去します)
また、硬膜下(subdural)というところに
カテーテルが迷入することもあります
(危険度は血管内やくも膜下腔に比べると、まだ低いため無痛分娩施設でも認知度が低い:良く効きますがそのまま継続すると危険なので抜去です)
カテーテルの位置によっては片効きであったり、
効果十分のレベルに達しない場合があります。
微調整しても変わらない場合は
信頼性の低いカテーテルとして、
勇気をもって入れ替えすることが重要です。
形だけのカテーテル挿入ではあまり意味がないのです。
カテーテルの信頼性 Part1
無痛分娩、硬膜外麻酔で最も重視しているのが、
カテーテルの信頼性です。
どういうことかというと、皮膚皮下組織、靱帯に
局所麻酔した後、硬膜外腔というところに
硬膜外針(当院では17G使用)というのを進めて、
その後カテーテルという、柔らかいチューブの
ようなものを進めます。
大体、硬膜外腔に5cmほどすすめた位置で
固定するわけです。
このカテーテルが、信頼できるかどうかが
無痛分娩の安全、成功の有無に関わってきます。
無痛分娩開始
無痛分娩 公式に開始しました。
今まで、強い要請があった妊婦様には、
無痛分娩かけさせて頂きました(皆様とてもご満足頂きました)が、
今回、改めて公式ホームページに無痛分娩希望の
患者様に対し開始した旨を記載しました。
ホームページの作成に加えて、
無痛分娩マニュアルの作成、スタッフとの協議、
シミュレーション、無痛分娩の経過表の作成、
更なる安全のために使うでないであると思われる薬剤(イントラリポスなど)の準備、
現在進行形で麻酔科(総合周産期センターかつ三次救急施設である病院)と二刀流である自分がいるため
少し時間がかかりました。
無痛分娩を希望される妊婦様に対して力になれたらと思います。
麻酔について
麻酔をかける上で血管確保はとても大事なのですが
(前述のTIVAのところ)、、
血管確保に難重することがあります。
血管が皮膚から遠い場所にある場合、
目で見てもわからないし、触れもしません。
そんな時に、便利なのが超音波です。
一旦、技術を習得すると
とても安心して血管確保できます。
今、麻酔科で研修している産婦人科専門医習得後の
若い先生が血管エコーを使っている時に、
けっこう画面がクルクル動いているのをみると
昔は自分もこうだったのかなと思います。
外来でも役に立ちます。
よく採血に失敗されるのです
と言われる患者様いますが、
超音波でみると、ちょっと奥深く走行しているだけ
の方もしばしば遭遇します。
将来的には、ポータブルの超音波を持ち
歩く時代がくると思いますので、私だけでなく、
当院のスタッフが技術習得できるように
今後サポートしていきたいです。