ごあいさつ
麻酔科挑戦ブログ→院長ブログ
no.34 硬膜外麻酔の合併症
照井先生という現在、産科麻酔学会の理事長をされている
先生が発刊されている硬膜外無痛分娩という本の記載で
頻度が書いてあります。
私も10年以上前、母体に関する会議の後の懇親会(大阪の千里中央)で
一度、大きな同じテーブルについて、お見かけしたことがありますが
豪快にビールを飲まれている姿が印象的でした。
当時、池ノ上克先生(元、宮崎大学学長、現在、九州医療科学大学学長)や
池田智昭先生(現在、三重大学病院長)、桂木真司先生
(現在、宮崎大学産婦人科学教授)などがおられて、
緊張しならがらもちょっと裏話など色々聞けて、
刺激的な会だったと記憶しております。
(表)硬膜外無痛分娩の麻酔合併症と頻度
合併症 頻度
低血圧 17〜37%(17%)
硬膜穿刺後頭痛 1〜2%(0.7%)
背部痛 30〜40%(0.1%)
不成功 1.5〜10%(9.6%)
悪心 1〜2.4%(0.6%)
搔痒 1.3%(0.2%)
硬膜下注入 0.1〜0.82%(0)
血管内誤注入 5〜10%(0)
痙攣 0.02%(0)
クモ膜下誤注入 <1.6〜2.9%(1例)
全脊髄クモ膜下麻酔 0.02%(0)
放散痛(4〜6週間持続) 0.05〜0.42%(0)
運動神経麻痺 0〜0.14%(0)
硬膜外血腫 非常に稀(0)
硬膜外腫瘍 0.0015%(0)
(照井克生. 野口翔平. 硬膜外無痛分娩.南山堂 改訂4版2022より引用、一部改変)
上記の横の()は埼玉大学総合医療センターでの
2000年からの13年間、865例における頻度のようです。
当院でも同様以上の数字が出せると思っています
(埼玉大学ではおそらく当院に比べて
BMIが高い妊婦様も受け入れている可能性があるため)
ただし、そう痒感や悪心に関しては
もう少し多いのではないかと推察します。
また計画無痛分娩の影響か低血圧はあまり、
発生しない印象です。
もちろん、数が少ないためもあると思いますが
いまのところ、発生しているのは悪心、そう痒感です。
no.33 2025年の始まりです。Part4
救いは救命士さんです。
彼らは挿管の同意書があれば、挿管トレーニングに来られます。
歯の状態や酸素化の状態などみてから、挿管可能だなと思ったら、
挿管の指導、お手伝いを致しますし、難しいかなと思ったら
こちらの判断で取りやめにします。
どういう結果になれ、彼らは始まりから終わるまで
ほぼ95%以上の人が礼儀正しいです。
よろしくお願いしますに始まり、有難うございました。
大きな声で、姿勢もよく、それが普通なんじゃないのかな
と思いながらもPart2,3といった人たちのお陰で
なんて素敵な人なんだと輝いてみえます。
相対評価って怖いなと思った瞬間でした。
no.32 2025年の始まりです。Part3
産婦人科専門医をもっている(10年目くらい?)男性の先生です。
僕が一人で担当を当たっている腰の麻酔です(CSEA)
80歳を超えている割には、体格も良くて、自分は割とそういう方は
サクッと決めれることが多いのに今回は難重しました。
色々準備をしている時に、上記の男性の先生が入ってきました。
僕は、てっきり少し見学させてもらってもいいですか?
とかあるのかと思っていたら、特になんてことない。
挨拶なしです。
まぁ、少し失礼な人だなと思いながら麻酔をかけてたら
中々難しい。手術をされる先生に失礼ないように早く決めないとと思って
手応えを掴んだ時に、ふと近くに彼が見えました、、、、、
それも腕を肩の近くで組んで、、、、、
自分の感覚がおかしくなったのか??
なんて失礼な先生だと思いながらも麻酔はしっかり効きました。
流石に、失礼だと思ったので、彼に言いました。
僕はあんまり、腕組みされるのが好きじゃないんです(肉声)。
人によってはあまり得しないのになと思いました。
僕の感覚がおかしくなったのか、そういうのが普通の社会なのか、、、
自分も色々と失礼を色んな方々にしてきたと思いますが、、
ここまではないかな????そんなことないのかな。
今まで失礼をかけてきた周囲の方々に
申し訳ありませんでしたと思いました。
no.31 2025年の始まりです。 Part2
研修医一年目の女医さんでした。
学生時代に実習に来ていて、同じ大学出身で産婦人科希望
ということもあって応援は一応してたのですが
とある患者様と一緒に当たっていて、どういう麻酔の方向で
と話をした際に、やはり問題となるのが体格でした。
麻酔をかける上で、肥満というのはとても難しくなります。
全身麻酔を始め点滴一つ、硬膜外麻酔合併症など、
こちらはシミュレーションをしているのですが...
先生 そんなに患者さん大きくなかったのですよと。
確かに身長は僕と同じくらいでした。
体重は20kg以上重く外国の基準に合わせても、
普通に肥満にあたります。
中々、いろいろ難しいだろうなと思って身構えていたら
先生は何キロなんですか??
ん???割と色んな人がいるところで普通に聞いてきました。
え?何キロなんですか???
えーーー答えないといけないの???ボソッと答えましたが...
近くにいた麻酔の女医さんは笑いをこらえきれずに、
どっかに行きました。
関係の薄い人に、そこまで聞く???と
唖然とした瞬間でした。
ジェネレーションギャップというものなのでしょうか、、、、
no.30 2025年の始まりです。 Part1
久しぶりに麻酔科業務を行うと、いつもより疲労感を感じます。
移動には帰省ラッシュも重なりかなり疲れました。
また新しく研修医の子と、産婦人科専門医をもっている
(10年目くらい?)先生が研修に来ました。
久しぶりなのに、難しい症例が当たっていて
なかなか難重しました。
それだけ、一応麻酔科標榜医も取得したことだし
信頼はある程度得られているのかなと思い
期待に添えるように頑張ろうと気合が入りました。
ただ、新しい人、特に医師は、少し癖がある人が多いので
慣れるのに少し時間がかかりそうです。