ごあいさつ

麻酔科医としての挑戦ブログ(哲弥先生)

2024-12-05 16:41:00

麻酔について

麻酔をかける上で血管確保はとても大事なのですが

(前述のTIVAのところ)、、

血管確保に難重することがあります。

血管が皮膚から遠い場所にある場合、

目で見てもわからないし、触れもしません。

そんな時に、便利なのが超音波です。

一旦、技術を習得すると

とても安心して血管確保できます。

 

今、麻酔科で研修している産婦人科専門医習得後の

若い先生が血管エコーを使っている時に、

けっこう画面がクルクル動いているのをみると

昔は自分もこうだったのかなと思います。

 

外来でも役に立ちます。

よく採血に失敗されるのです

と言われる患者様いますが、

超音波でみると、ちょっと奥深く走行しているだけ

の方もしばしば遭遇します。

将来的には、ポータブルの超音波を持ち

歩く時代がくると思いますので、私だけでなく、

当院のスタッフが技術習得できるように

今後サポートしていきたいです。

2024-04-05 11:26:00

今回は少し難しい話ですPart2

朝、手術室に入ると、まず点滴をとります。

 

基本的に関係スタッフ:

オペ看(手術室専属の看護師)が

点滴をとりますが、

実のところ自分自身で点滴をとりたいと

思っています。

 

 

万が一、点滴が機能しなくなった場合、

前回のお話でお伝えした通り、

麻酔が機能しなくなります。

 

そのため、生命線である点滴を

自分でとりたいと思ってしまいます。

 

最初、オペ看ひとりひとりの腕が分からず、

どきどきしていました。

 

 

点滴がとりやすい血管がありますが、

刺して失敗するとその血管が使えなく

なってしまいます。

 

オペ看の方が積極的に点滴をとってくれていても、

失敗してしまう場合があり、

手術の麻酔の責任者として、

辛い気持ちになってしまいます。

 

 

この点滴の重要性をどれだけ理解して

くれているのだろう・・・

と、やるせない気持ちになるときがあります。

 

 

つづく・・・

2024-03-30 08:25:00

今回は少し難しい話ですPart1

今の全身麻酔はTIVA(total intravenous anesthesia)(ティーヴァ)といって、

全静脈麻酔をすることが多いです。 

 

吸入麻酔を使用せずに麻酔の3要素である

・鎮静

・鎮痛

・筋弛緩

を、経静脈投与薬剤でコントロールする

全身麻酔法です。

 

 

吸入麻酔を加えた方がいい場合もありますが、

乳幼児や小児の一部に関しては

点滴を取らせてくれないので、

吸入麻酔から始めます。

 

そのあたりは今度に・・・ 

 

 

そして、TIVAにおいてかなり危険なことは、

経静脈投与でありその静脈から点滴が

流れなくなると、一気に麻酔として

機能しなくなるということです。

 

麻酔なしでは手術はできません!

 

 

Part2へつづく・・・

2024-03-21 16:09:00

麻酔科医として挑戦するということ

今、麻酔科医として勤務している施設に行く前は、

無痛分娩としても結構有名なクリニックに

無痛分娩をやらしてもらえる約束のもと、

週3回行っていました。

 

しかし、外来でひたすら妊婦健診、退院診察、

一ヶ月健診(もちろん新生児も)、帝王切開の助手

など、産婦人科医としてしか働かせてもらえず、

一向に無痛分娩を教えてくれる気配が

ありませんでした・・・

(帝王切開に関して、当院で最速だったよ。

 と院長はご機嫌でしたが(*´∀`*))

 

 

まずはスタッフや院内ルールに慣れてからかな?と思っていました。

ちなみに、院内ルールはとても細かく厳しい

ところで、紙カルテのハンコの位置、エコー写真の

貼る位置までも決まっていました(・・;)

 

そして、スタッフとのコミュニケーション

(院長や他の先生の悪口を聞く係^^;など同調

しながらも、院長を立てる係)がかなり取れ、

院内ルールも完全にできているだろうと

思われた時、再度無痛分娩について確認しました。

 

すると、今はまだバタバタしているから

もう少し落ち着いてからにして欲しいと・・・

これは当分教えてくれないなと感じました。

 

 

そこで意を決し、ダメ元で学生時代に

実習で3ヶ月ほど麻酔科実習していた有名病院に、

メールでお願いしてみました。

 

つづく・・・

2024-03-15 15:53:00

余談ですが・・・

この前、比較的大きな手術の麻酔をかけました。

全身麻酔と硬膜外麻酔というのを併用して、

無事に手術は終わりました。

手術が終わると、可能な人は気管内に挿入していた

チューブ状の管を抜いて、経過観察をします。

 

麻酔科医として勤務している病院では、

管を抜いて時期に、一旦リカバリールームという

部屋に戻ります。

その後状態を観察して、入院していた病棟に帰る

システムになっています。

 

リカバリールームでは、執刀医や麻酔科医、

看護師、手の空いた人が、

血圧測定を行なったり、酸素飽和度を図る機械や

心電図などをつけます。

 

患者さんに「大丈夫ですか?」と声をかけると

「先生ありがとうございました。全く痛くないし、

いい夢を見てましたー。」と。

麻酔科医としては嬉しいのですが、

執刀医の先生にはなんの言葉もありませんでした。

 

ときどき経験しますが、僕が執刀医だったら

ちょっと嫌だなと思い、

少し複雑な心境になります。

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