ごあいさつ

麻酔科医としての挑戦ブログ(哲弥先生)

2024-12-21 13:01:00

緊急帝王切開 Part1

妊婦様の場合には状況が許せるのなら、

全身麻酔でなく脊椎くも膜下麻酔の方が

圧倒的に安全です。

 

先日、麻酔科として働いている病院で、

胎児心拍異常で緊急帝王切開がありました。

 

勤務している病院ではよほどのことがない限り、

全身麻酔は行いません(皆さん脊椎くも膜下麻酔などの技術が異常なほどレベルが高く時間がかからない)

駆けつけたときには、別の麻酔科医師が既におり、

脊椎くも膜下麻酔を行っていました。

(我々は到着後、状況をみて薬液の調整をその間に行っています:モルヒネの希釈や全身麻酔を想定した準備など)

 

みるからに困難な妊婦様で、

これで入らなかったら全身麻酔とおっしゃっていました。

素晴らしい判断でした。

 

 

脊椎麻酔困難なために、全身麻酔に切り替え、

他の麻酔科医師が全身麻酔を投薬し

私が気管内に挿管し、後は私が管理しました。

到着して5分くらいです。

麻酔科医を始めた頃はビビっていたけど、

いつの間にか色々なことを想定しながら

立場もわきまえつつ冷静に対応できるように

なったんだなーとしみじみと思った瞬間でした。

 

 

その後、硬膜外麻酔を入れようとしたが、

かなり難重してparamedian approachでなんとか入れたら8cm(針は8cmまでしか入らない、、)

と過去最高の深さの一人でした、、、

 

当院でも、無痛分娩を受ける人は

いつでも全身麻酔をかけれる準備はしております。